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個別感染症情報(2010年)

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日時:2010年11月17日
情報源:中国衛生部
内容:香港で高病原性鳥インフルエンザ人感染確認
http://www.moh.gov.cn/publicfiles/business/htmlfiles/mohbgt/s3582/201011/49703.htm
香港衛生署の通報によれば、11月17日香港特別区で高病原性鳥インフルエンザ人感染1例が確認された。患者は59歳女性。11月2日鼻水などの症状があり、11月14日に肺炎のため香港で入院治療。11月16日ICUに移送、11月17日香港衛生防護センターが患者の呼吸器サンプルを検査したところ、H5ウイルス核酸陽性を呈した。同日、香港衛生部門により高病原性鳥インフルエンザ人感染と診断された。患者は目下香港の病院で隔離治療を受けている。

患者と家族は10月23日から11月1日にかけて、上海市、南京市、杭州市などを旅行している。患者によれば、近日家禽類との接触歴はない。香港にいる患者の家族は医学観察下におかれているが異常は報告されていない。香港衛生部門はすでに関連情報をWHOに報告しており、現在、濃厚接触者追跡と感染源の捜索にあたっている。
日付:2010年9月9日
情報源:人民網(新華網より転載)
河南省で557人がダニに刺された後発症、18人死亡。
http://health.people.com.cn/GB/12674315.html
新華網鄭州9月8日報道:8日晩河南省衛生庁新聞弁公室は次のように発表した。 2007年5月河南省信陽市で初のヒト顆粒球アナプラズマ症(HGA)疑い例が報告されて以来、全省で検査観測を行ってきたが、最新統計データによれば、2010年9月8日までに関連する症例が557症例、死亡18例が報告されている。主に信楊市商城県、溮河区、光山県、平橋区に集中している。

現在、河南省衛生庁は省レベルの専門家をダニ中毒事件の重大発生地区である商城県に派遣し、現場で調査および指導を行っている。また関連部門を招集し、緊急会議を開き、発熱を伴う血小板減少症候群の予防作業を強化する。

河南省の今回の発熱を伴う血小板減少症候群は、主に5月から8月に集中して発生しており、発症年齢は40歳から70歳が多くを占めている。発熱、白血球減少、血小板減少及び多臓器不全を主な特徴とする。潜伏期間は1〜2週間。ほとんどが急性発症し、高熱が続き40℃以上になることもある。臨床表現は主に全身倦怠、脱力、頭痛、筋肉痛、吐き気、嘔吐、食欲不振、下痢など。心臓、肝臓、腎臓など多臓器不全をおこすこともある。

目下、これら患者の病因は不明であるが、発熱を伴う血小板減少を主な臨床表現とすることから、当初、ヒト顆粒球アナプラズマ症疑い例とされ、2010年5月以降は中国CDCが「発熱を伴う血小板減少症候群」と命名した。
日時:2010年7月9日
情報源:新華網(新京報)
内容:北京手足口病の死亡11症例、麻疹も昨年の7倍増
http://news.xinhuanet.com/health/2010-07/09/c_12314905.htm
北京市衛生局の発表によれば、6月28日から7月4日の一週間、北京で手足口病による死亡が2人報告された。今年に入って同病による死亡者は11人に上った。これには他地域からの居住者や北京に来て受診した患者も含まれている。

7月4日までに北京市全体で報告された手足口病は27,897症例で、昨年同時期(13,577症例)に比べ105.47%の増加。このうち死亡11人、重症例298人。先週報告された手足口病は2,807症例で、昨年同時期に比べ170.68%増加。うち死亡例2人のほか重症54人。専門家の分析によれば、北京の手足口病流行は主に流動人口の居住地区で、患者は他地域からの児童が多数を占める。

6月6日から7月4日の一か月近くの間に、北京の手足口病死亡例が4人から11人に増加し、重症例も2週連続で毎週50人以上増えている。この状況からみると、今後一、二カ月は北京地区の手足口病流行は続くものと予測される。

この他、北京では麻疹の流行も多発している。先週は104症例が報告され、昨年同時期より700%上昇した。
日時:2010年6月12日
情報源:甘粛省衛生庁
内容:甘粛省でペスト発生
http://www.gsws.gov.cn/html/2/5/15844.htm
2010年6月12日、甘粛省酒泉市アクサイ・カザフ族自治県で腺ペスト疑い例が確認された。疫学調査、臨床表現および実験室検査の結果により、腺ペストから敗血症ペストに移行した症例と診断された。患者は41歳男性、張掖市民、道路修理工、感染したタルバガン(モンゴルマーモット)を捕獲し食べたために発症、治療も奏功せず死亡。感染が確認された後、甘粛省委員会、省政府、衛生部は緊急措置を発動、専門家を現場に派遣、交通衛生検疫を行い、疫学調査、接触者の追跡管理、感染地区の消毒、健康教育など総合的な予防措置を行っている。目下のところ濃厚接触者に臨床上の異常はなく、新たな発症例もみられず、感染は効果的に抑制されている。現地政府は臨時の交通検疫措置をとり、現地の物資は充分確保され、民衆の情緒も安定し、生産生活も正常に戻っている。
日時:2010年6月4日
情報源:中国衛生部
内容:湖北省で高病原性鳥インフルエンザのヒト感染
http://www.moh.gov.cn/publicfiles/business/htmlfiles/mohbgt/s3582/201006/47639.htm
衛生部6月4日の通報によれば、湖北省で高病原性鳥インフルエンザのヒト感染1症例が確定診断された。

患者は22歳女性、妊娠4か月。湖北省鄂州市鄂城区に居住。5月23日に発症し、病状悪化の後入院治療を受けたが、6月3日0時35分死亡。6月2日晩、湖北省CDCが患者の呼吸器サンプルを検査したところ、鳥インフルエンザウイルスH5N1陽性。ウイルスの分離作業が行われている。現地衛生部門の疫学調査によれば、患者は死んだ家禽との接触歴があった。農業部は作業チームと専門家グループを派遣し、湖北省獣医部門と家禽の疫学調査及び実験室での検査を行っている。現地で家禽の流行はまだみられない。
日時:2010年1月13日
情報源:新華網
内容:解放軍総医院に北京抗体薬物研究開発プラットフォーム
http://news.xinhuanet.com/mil/2010-01/13/content_12804097.htm
解放軍総医院と北京市科学技術委員会が共同で設置した「北京市抗体薬物研究開発プラットフォーム」が13日、解放軍総医院において始動した。このプラットフォームにより、今後5年内に多くの抗体医薬を開発し、北京の抗体医薬産業の規模は50億から100億元に上るとみられる。
解放軍総医院・郭亜軍教授の紹介によれば、このプラットフォーム設置後は特異的抗体のスクリーニングが短時間で可能となり、大量の救急医薬やワクチンを迅速に生産できるようになる。これにより、SARSなど広い範囲にわたる突発性感染症の爆発的な流行に効果的に対処することができ、北京のみならず全国の流行性疾病の制御に重要な役割を果たすという。
日時:2010年1月4日
情報源:中国新聞網
内容:香港で野鳥の死骸から鳥インフルエンザウイルス検出
http://www.chinanews.com/ga/ga-sszqf/news/2010/01-04/2052264.shtml
香港のメディアによれば、4日香港漁護署は、八仙嶺郊野公園でシキチョウ(Oriental Magpie Robin)の死骸からH5N1ウイルスを検出したと発表した。
この野鳥の死骸は昨年12月29日同公園で発見された。シキチョウは香港でよくみられる留鳥である。
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